豪雨直撃山形・宮城 8

4日目 7月19日(月・祝日) 前編
新庄を出発して再び新庄に戻る

4日目前編 乗車列車一覧
乗車駅 発車時刻 下車駅 到着時刻 列車 経由路線 車両形式*両数 備考 写真
新庄 6:11 鳴子温泉 7:13 普通 720D 陸羽東線 キハ112+111 ワンマン
鳴子温泉 7:21 古川 8:07 普通 1726D 陸羽東線 キハ112+111
古川 8:16 盛岡 9:18 「やまびこ41号」 東北新幹線 E2*10
盛岡 9:25 大曲 10:24 「こまち1号」 田沢湖線 E3*6
大曲 10:26 新庄 11:52 快速 3436M 奥羽本線 701*2 ワンマン
新庄 12:15 酒田 13:17 普通 159D 陸羽西線
羽越本線
キハ111+112 ワンマン

陸羽東線乗り直し

新庄からしばらく進んだ南新庄駅の先まで奥羽本線と併走する。 鳴子温泉の温泉街を見下ろす。

この日はまず、前日通った陸羽東線からスタート。前日は夜だったので昼間に乗り直すためである。

新庄を出てしばらく奥羽本線と併走したあと、左にカーブして奥羽本線と分かれる。その後は川沿いに進む。最上駅の先から山越えになるようだが余りよく覚えていない。

列車は鳴子温泉行きで、鳴子温泉で乗り換えかと思ったらそのまま同じ車両が小牛田行となる。放送をぼんやり聞いていたので列車から降りそうになってしまった。鳴子温泉からは車掌乗務となるために列車番号を変えて別列車扱いになっているようだ。

古川駅で降りて東北新幹線に乗り換える。

新幹線を乗り継いで大曲へ

古川から「やまびこ」で盛岡に向かう。この列車は東北新幹線のエースとも言えるE2系が使われていた。自由席だったが乗車率は20〜30%といったところで、予想通りかなり空いている。おかげでゆったりと盛岡まで移動することができた。

盛岡で後から追いかけてきた「こまち」に乗り換える。こちらはかなり混雑している。在来線区間のみの利用なら席が指定されていない特定特急券でも乗車できるのだが、指定席を取っておいて良かった。

特急の消えた新庄〜大曲間を快速列車で移動

新庄行きの快速列車は普通列車と同じ車両。 ずらっと並んだ運賃表示器は圧巻。

大曲からは奥羽本線でこの旅行三度目の新庄へと向かう。この区間唯一の快速列車であるためかかなり混雑していて、席はほとんど埋まる状況であった。

かつてこの区間は山形と秋田を結ぶ特急が走っていたのだが、山形新幹線が新庄まで伸びたころに廃止になってしまったようだ。この快速が廃止になった特急の変わりということなのかも知れないが、1往復というのは少なすぎる。普通列車の本数も少なく、かつての幹線も落ちぶれてしまったものである。車両も普通列車と変わらず残念である。

前方を眺めていると、信号の間隔はかなり短く、何本もの列車を連続して走らせることができる構造であることが分かる。さすがかつて特急が多く走った幹線である。一部区間は複線になっていたがすれ違う列車はなく、設備をもてあましているのが悲しい。

列車は意外にも進むにつれて混雑してきた。付近の山に登ってきた人が東京に帰るのに利用しているようだ。この辺りは山が好きな人にとっては有名な場所なのだろうか。立ち客も出てきて、もっと編成両数を増やしてもらいたいと思う。

院内からの山越えにはいるとかなり強い雨が降ってきた。これだけのローカル線となるとすぐに運転休止になってしまいそうで、運転していて良かったと思った。

陸羽西線で日本海へ出る

新庄を出発してしばらくは田んぼの中を走る。 途中の川はやはりあるれる寸前まで増水していた。
中間区間では川(ダム?)沿いを走る。 一面に田んぼの広がる平野に出ると羽越本線との接続駅余目に到着。

新庄で陸羽西線に乗り換え。2日前には運転見合わせになっていた路線であるが、この日は雨に負けずに定時運転であった。

陸羽西線は山越えというほどの箇所はなく、川沿いをずっと走っていた。急勾配や急カーブはほとんど無く、平行する道路を走る車よりも遙かに速いスピードで快調に進む。

実は7月17日から19日まで陸羽西線にSLが走ることになっていた。SLが走るから山形に来たのではないが、偶然今回の旅行と走行日がぴったり重なっていた。しかし、この豪雨で17日、18日は運休となり、最終日のこの日にようやく運行することができたようだった。

酒田発の帰りのSLならば乗ることができるのでどうしようかと思ったのだが、席はほとんど埋まっているようだったので乗るのは止めておいた。その代わりにレンタカーを借りて撮影をしようかとも考えていたのだが、まだ決断できないでいた。しかし、この普通列車のスピードを体験して撮影はあきらめた。普通列車ほどのスピードは出さないにしても、この線形ではそれなりに高速で走ることが予想され、車で追いつくのは困難であろう。それに雨も断続的に激しく降っていて撮影には適していない。

車より速く走ることができる線形を考えるとかなり利用価値のある路線に思えるが、新庄と酒田の流動など限られているのだろう。列車本数は少なくとても利用しやすいダイヤとは言えないのが残念である。

川から離れ、両側に田んぼが広がる平野部に出て羽越本線と合流する余目に到着。列車はそのまま羽越本線に乗り入れて酒田まで行く。羽越本線の線路沿いにはSLを撮影しようと待機しているカメラマンが多数見受けられた。


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