九州制覇旅行 7

4日目 3月11日(火) 前編
-鳥栖-佐賀-西唐津-伊万里

4日目前編 乗車列車一覧
乗車駅 発車時刻 下車駅 到着時刻 列車 経由路線 車両形式*両数 備考 写真
西鹿児島 23:45 鳥栖 5:16 特急「ドリームつばめ」 鹿児島本線 787*7 なし
鳥栖 6:11 佐賀 6:35 普通 827M 長崎本線 817*2
佐賀 6:37 西唐津 7:59 普通 5823D 長崎本線
唐津線
キハ40+125 ワンマン
西唐津 8:10 伊万里 9:10 普通 2525D 唐津線
筑肥線
キハ125*1 ワンマン

夜行列車を途中下車して始発待ち

静まりかえっている日の出前の鳥栖駅。 長崎行き始発列車はまだ日の出前に出発。

この日もまた早朝から行動開始である。しかもこの日は夜行列車である「ドリームつばめ」を鳥栖で途中下車して始発列車を待たなくてはならない。「ドリームつばめ」の鳥栖着は5時16分。寝過ごして降り損ねたら計画崩壊してしまうので寝過ごさないよう注意しなければと思っていたが、早朝4時20分発の熊本でかなりの人が乗ってきて目が覚めてしまった。ほとんどがサラリーマン。出張でこんな時間から出発しなければならない人たちだろうか?夜行列車として使っている私たちにとっては迷惑な客だが、サラリーマンの立場になってみればこの列車がなければ前日入りで宿泊できたりするのだろうにご苦労様なことである。

そんなわけで熊本から鳥栖までは普通の昼間特急のような様相となり、ゆっくり眠ることができなくなったので、無事鳥栖で下車。乗り継ぎ先の長崎本線始発列車まで1時間近く時間があるが、一旦博多まで行って戻ってきては間に合わないのでやむを得ない。しかし日の出前の鳥栖駅は寒い。寒くてホームにいられないのでちょうど駅前にあったコンビニで暖まりながら時間を潰す。

早めに駅に戻ってホームに行くと、折り返しで乗車予定の長崎行きの始発普通列車となる列車が入線してきた。しかしドアが開いてもほとんどの人が降りない。どういう事なのか?また折り返すというのか?不思議に思っていたら、程なくして鹿児島本線の下り始発列車が入ってくるとほとんどの人が立ち上がって列車を降りていく。ホームで待つのは寒いので待合室代わりに使われていたのであった。始発列車を使うような人はほとんど常連なのだろう。みんなよく知っている。・・と感心していたのだが、この旅行記を書く際に時刻表を見直すと、こんな早い時間に鳥栖に到着する長崎本線列車などない。ということはあの列車は回送列車として到着したもので、乗っていたのは全員JR関係者だったということか。道理で皆手慣れていたわけだ。

結局列車はガラガラで鳥栖を出発。鳥栖出発時は真っ暗だったが、次の駅から明るくなり出して、景色が見えるようになった。ちょっと興味がある吉野ヶ里公園を通り、程なく佐賀に到着。

唐津線走破

長崎本線と分かれて唐津線に入った辺り。田園風景が広がる。 筑肥線伊万里方面との分岐駅、山本。2面3線のホームが列車で埋まった。
鬼塚駅は広い川のすぐ脇にあり気持ちがよさそうな駅だった。 西唐津駅駅舎。利用客は少ないが駅舎はしっかりしている。
西唐津駅線路終端方向。この先呼子までの建設は途中で中止されてしまった。 西唐津駅唐津方向。右端の駅ホームの脇に車両基地が広がっている。

佐賀で唐津線の列車に乗り換え。乗り換え時間が2分しかなく、乗り換え先列車は混んでいたので座席確保のため写真を撮る暇がなかった。久保田まで長崎本線を進み、久保田で唐津線にはいる。

唐津線は田園風景の中をのんびり進むローカル線だった。山本駅は筑肥線伊万里方面への分岐駅。分岐駅といえどもローカル線の駅なので、普段は静まりかえっていると思われるが、このときは筑肥線列車を含めた3本の列車が並び、臨時の駅係員もいて活況を呈していた。

山元の次の鬼塚駅は広い川(松浦川)のすぐ脇にあり、開放感溢れる雰囲気。思わず写真を1枚とっておいた。

多くの列車は唐津駅が終点になるし、ほとんどの乗客は唐津で降りてしまったが、この列車は線路の終点である西唐津まで行ってくれるのでそのまま西唐津まで乗車。唐津〜西唐津間は高架で、電化もされていた。西唐津駅はホームは1面1線のみだったが、その脇に車庫が広がっていたが、このときは朝ラッシュで車両が出払っていたようでガラガラだった。ここは唐津線の終着駅なのだが、ホームの長さといい電化された車両基地といい、どう見ても筑肥線の終着駅という感じだった。なお、本来唐津〜西唐津の区間は呼子まで伸びる呼子線の一部として作られ始めた区間だが、呼子線は国鉄の赤字のため建設が凍結されてしまった。車庫を造る必要があったから西唐津までは線路を延ばしたのだろう。

筑肥線で伊万里へ

JR伊万里駅ホーム。1面1線のみの寂しい駅になっていた。 JR伊万里駅駅舎。松浦鉄道に遠慮するようにこぢんまりしている。

西唐津から今度は筑肥線伊万里行きの列車に乗る。西唐津まで乗ってきた列車はキハ40とキハ125の併結だったが、今度はキハ125の単行だった。キハ40を繋いでいたときはゆっくりした加速だったが、単独運転となると見違えるほど加速がよい。

山本から筑肥線にはいる。伊万里は西方向なのだが、唐津線の東側に分かれて、高架となって唐津線を乗り越えるという分岐方法が面白い。この付近は筑肥線高架化でルート変更が行われているので、この分岐方法も昔の名残なのだろう。伊万里までは山の中という印象だった。

伊万里駅はJRの駅と松浦鉄道の駅は完全に分離され、線路はつながっていなかった。松浦鉄道はかつて国鉄線だったのだからとうぜん線路はつながっていたはずだが、駅舎の建て替えで分離されてしまったようだ。普通こういった第3セクター接続駅はJRの方が幅を利かせているのだが、ここはJRの方が存在感が薄く、松浦鉄道に遠慮するように小さな駅舎が建っている状態だった。


目次ページへ