中国山地横断 4

2日目 1月12日(日) 後編
呉線、呉・松山フェリー、予讃線

2日目後編乗車列車一覧
乗車駅 発車時刻 下車駅 到着時刻 列車 経由路線 車両形式*両数 備考 写真
広島 17:31 17:57 快速5634M「安芸路ライナー」 呉線
18:15 安芸阿賀 18:22 普通1948M 呉線 なし
安芸阿賀 18:25 阿賀港 18:40 徒歩 なし
阿賀港 19:30 堀江港 21:20 呉・松山フェリー15便 かめりあII
堀江港 21:35 堀江 21:43 徒歩 なし
堀江 21:51 松山 22:03 普通4569M 予讃線 7000*1 ワンマン
松山 22:32 京都 6:19 快速「ムーンライト松山」 予讃線
本四備讃線
宇野線
山陽本線
東海道本線
DE10(岡山?からEF65)
+ 12*1+ 14*2
(多度津から)
+ 14-15*1 + 12*2
多度津からムーンライト高知に併結

降りる駅を間違えた 広島〜安芸阿賀

広島〜呉で利用した快速「安芸路ライナー」。愛称付き列車だがヘッドマークも何もなかった。 呉駅駅舎。

広島に着いた時点で今回の旅行目的の中国山地横断は終了したので、本来ならそのまま帰りたいところ。しかし新幹線は高すぎるし、普段頼りになるムーンライト山陽はこの期間は運航していない。これが今回のプランでネックだったのだが、ムーンライト松山は運行していることを知り、四国に渡ってムーンライト松山で帰ることにした。鉄道ばかりを考えていると浮かばないアイディアではないかと我ながら満足(誰でも思いつくって?)。

初めはしまなみ海道のバスを利用しようと思っていた。少しでも料金を抑えるために福山〜今治のバスを利用しようと思ったのだが、これだと福山まで列車で移動し、今治からも列車で移動するか、夜遅くにやってくるムーンライト松山を長時間待つかしなくてはならない。時間的にもあまり余裕が無くなってしまう。しかし旅行中に船を使った方が安く手便利なのではないかと思って調べると、呉〜堀江に安いフェリーが運航していることを発見、このフェリーを使うことにした。

しかし、呉のフェリー乗り場がよく分からない。阿賀港とは書いてあるのだがそこまでの交通手段がJR時刻表には載っていなかった。他の多くの港はどの駅からバスとかタクシーで何分と書いてあるのにである。取りあえず呉で下車したのだがこれが大失敗。阿賀港はもう一つ先の安芸阿賀に近く、呉からだと山越えになってタクシー利用だとかなりの料金を取られそう。阿賀港とあれば安芸阿賀に近いだろうと直感的に分かりそうだと思うが、このときは疲れていたのかも知れない。

次の列車で安芸阿賀まで移動したのだが、安芸阿賀についたのはフェリー出発8分前。タクシーに急いでもらえば間に合うのではないかとも思ったが、そこまでして間に合わないとつらいので歩きで向かうことにする(バスはないようだった)。フェリー乗り場への道中は暗い場所が多く夜歩くのはあまり気分の良い物ではなかった。

フェリーで四国、堀江へ

阿賀港に接岸したフェリー。 フェリー「かめりあII」の船内。

安芸阿賀から歩いて15分ほどでフェリー乗り場に到着。やはりフェリーは出た後で、次の便まで50分も野町時間が出来てしまった。フェリー待合室には売店等はなかったのでやることがない。とりあえず広島で買って食べそびれていた夕食の駅弁を食べるが、それでもまだ時間は有り余ってしまった。

やっとやってきたフェリーに15人ほどの乗客と共に乗り込む。フェリーだけあってほとんどが車かバイクの利用者である。船は思ったより小さく、車は乗用車で20台ほどしか積めそうになかった。トラックを何台も積むのだろうと思っていただけに拍子抜けである。

船の中はさすがにゆったりしていて、カーペット敷きのスペースと、通常の座席のスペースがあった。座席数だけでも60席ほどあるのだが、こんなに必要な時があるのだろうかと思ってしまった(バスを載せれば必要になりそうではあるが、今はしまなみ海道があるので載せることはなさそう)。大型テレビがあったのでそれを見ていたのだが、電波の入りがあまり良くないのが残念だった。左手遠くにしまなみ海道ではないかと思える微かな明かりの列を見ながら船は進む。

110分ほどかかって堀江港に到着。瀬戸内海を横断するだけだが意外に時間がかかるのだと実感した。車を先に降ろすため暫く待ってから下船。他の乗客はあっという間に闇の中に消えていってしまった。私は堀江駅まで歩く。堀江港は以前呉線仁方とを結ぶ国鉄連絡船が発着していた場所なので、駅までは簡単に歩ける距離のはずである。地図を見て方向の見当を付けて歩く。港を離れるとすぐに真っ暗な場所になり、案内看板があるのかすらよく分からない状態だったが駅までは5分程度の距離で、特に迷うこともなかった。

深夜の普通列車 堀江〜松山

堀江駅駅舎はプレハブ小屋だった。 堀江駅の旧駅舎跡。何も残っていなかった。
松山駅駅舎。 深夜の松山駅駅前風景。

堀江駅は駅舎が取り壊されてプレハブ小屋が駅舎代わりになっていた。もう少し早い時期に来ていたら連絡船が出ていた時代の趣ある駅舎が見られたかもしれないと思うと残念だった。行き違い可能な駅だったが、行き違いのない列車は駅舎側のホームに止まってくれるようで、乗車した列車も右側通行となる駅舎側ホームに入ってきた。

列車は新型電車7000系の単行。車内はオールロングシートだったが、非常に広く感じられた。昼間さんざん(1両の長さが短い)キハ120に乗っていたせいかもしれない。何となくディーゼルカーの走る非電化路線というイメージだったのだが、VVVF音がしてそう言えばこの路線は電化されていたのだと思い出す。時間が遅いためだろうが乗客は少なかった。

ムーンライト松山で帰宅

ムーンライト松山先頭部。機関車がホームからはみ出ていて前から写真が撮れないのが残念。 ムーンライト松山最後尾。テールマークが真っ白なのがこれまた残念。

松山では時間があれば路面電車に乗ってこようと思っていたのだが、船を1便遅らせてしまったためそんな時間は残っていなかった。

一旦改札を出て夜食を買い込んだ後、ムーンライト松山に乗り込む。発車時点では所々空席があったがこの先の今治などで乗ってくる人の席で、(少なくとも普通車は)ほぼ満席での運行だったようだ。


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