2001北海道 14

15日目 9月5日(水)
白糠線、士幌線廃線跡調査
空路帰宅

15日目 乗車列車一覧
乗車駅 下車駅 乗車駅
発車時刻
下車駅
到着時刻
列車番号 種別 愛称 経由路線 車両形式*両数 備考 写真
帯広空港 名古屋空港 14:15 16:05 JAL866       B737-400  
名古屋空港 新岐阜 17:10? 18:14?   特急   岐阜バス
名古屋空港線
? この便だったか記憶が曖昧

足寄の白糠線建設跡を調査

この日は足寄付近の白糠線建設跡の調査から開始。市内の元国鉄池北線、現北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線の足寄駅へと合流する部分ははっきりとは分からなくなっていたが、それでも予定地だったと思われる場所は建物が建っていないなど何となく分かった。町の東を流れる川を渡る橋梁跡は河川改修で全く分からなくなっていたがその先には築堤が残っていた。この先も道路から少し離れた田圃の中に築堤が途切れながらも残されていたが、すこし進むとその工事跡も途切れていた。その先の工事はされていないようなのでこれで白糠線調査は終了とする。

糠平周辺の士幌線跡

糠平湖の北端付近。このどこかに橋梁が沈んでいるはずである。 ダム建設によって付け替えられた士幌線の橋梁。

足寄から上士幌へと移動する。この時点で時間的に士幌線を全線調査し終えるのは難しいかもしれないと悟り、士幌線の中でもとくに興味のある部分を先に調査するためまず上士幌から三股に向かって調査をし、そのあと上士幌まで戻って時間が有れば帯広へと調査を進めようと決める。

上士幌駅跡を見てから糠平へ向かって国道を北上。朝早いのにそこそこ交通量があり脇見しながらゆっくり走っていられないのがちょっと大変。途中から山間部に入り、糠平湖へと至るが、この付近の線路跡は藪の中に埋もれてしまっているようで見つけられない。熊出没注意の看板が各地に立っていてあまり林道を奥まで進むのも怖いので適当な所であきらめることにする。

士幌線は糠平ダム建設に当たって線路の付け替えが行われたので、付け替え前の路盤と付け替えた跡の路盤の両方が残っている。付け替え前の路盤の大半はダムに沈んでしまっているが、タウシュベツ川橋梁という橋梁が湖の北東部分に残っていて、この橋梁は湖の水かさが減る季節のみ湖面上に姿を現すため幻の橋と呼ばれているそうである。「鉄道配線跡を歩く4」の表紙見返しにこの写真が載っているのだが、この写真を見てから是非この橋を見てみたいと思っていた。橋の近くに行くには林道を走らないといけないので国道から見えないかと思って探してみたが見えないようだったので意を決して林道を突き進む。確実に熊が出そうな場所だったので1人で行くのはかなり怖かったし、車も今回は4WDではないので途中スリップしたりして大変だったが、橋を見たいという気持ちの方が強かったので構わず突き進む。この旅行で唯一無理をした所と言えるだろう。そこまでして橋の近くと思われる場所まで行ったのだが、やはり橋は見あたらない。普段の年なら何とか湖面上に姿を見せている時期だが、今年は水かさが普段より多いと言う話も聞いていたので残念ながら沈んでしまっているのではないかと思われた。もっと頑張って探せば見つけられたかも知れないのだが、これ以上時間をかけると士幌線の終点である三股まで行くことすら出来なくなってしまう可能性があるし、熊に遭遇しそうでかなり怖かったので仕方なくあきらめて戻る。この橋を探すために1時間以上の時間をかけたのだが結局見つけられなかったのは残念でならない。春ならほぼ確実に見えるようなので今度は是非春に訪れてみたいと思う。(春は熊の出没率も高いようだが・・)

士幌線の終点だった十勝三股駅付近はかつてあったと思われる民家などが残っていたがすでに廃墟と化している家が多い。コンクリートの建物が壊された跡が残っていたりした。駅舎やホームの跡はよく分からなかったが線路が通っていたと思える場所は特定することが出来た。

この先の延伸計画はあるにはあったようだが工事が行われるといったことはなかったようなのでここで調査終了。上士幌へと戻る。

時間が無くなり空港に直行

上士幌に戻った頃にはすでにナビの所要時間情報では帯広空港でのレンタカーの返却予定時間に間に合わない状況になっていた。今までナビの所要時間情報よりかなり早く着けていたので多少は大丈夫だと思っていたが、これ以上廃線跡調査を続けられるほどの余裕はとてもないので士幌線はここで終了とし、帯広へと向かう。帯広に着いた時点で時間に余裕が有ればまだ行ったことのない広尾線の帯広〜幸福の間の調査をしようと思っていたが、途中からかなり交通量が増えてきて流れは70キロ弱となってしまった。さらに、帯広市街にはいると信号が連続し、なかなか先に進めない。しかも先に進んでもなかなか市街が抜けられない。帯広がこんなに大きな町だとは思わなかった。お陰で寄り道は不可能となり空港に直行せざるを得なくなった。

空港についたのは返却時間ギリギリ。予定時間を過ぎるとせっかくナビ故障で2時間分をなしにしてもらった意味が無くなってしまうので危ない所だった。広尾線による予定だったためフィルムの残り枚数に余裕を持たせてあったためフィルムが余ってしまった。

飛行機とバスを乗り継いで帰宅

帯広空港は予想したとおりの田舎の空港だった。しかし利用客は意外に多く、この時間帯は出発便が多いこともあり搭乗検査のゲートが大混雑。便の出発に間に合うかどうか分からない状態になっていたが他の人も同じ状況なので出発を遅らせてくれるだろうと思い大して焦ることはなかった。実際の出発は予定時間より僅かに遅れたくらいだったと思う。

乗った機体はかなり小さなもので、中央に通路があって両側に4人分の座席が並んでいるシート配置だった。真ん中のシートになってしまったので窮屈で大変だった。機体が軽いため急激な上昇、下降をするので耳が痛くなる。この機体はもう乗りたくないと思った。

名古屋空港に到着。すぐにバスで岐阜に帰れるのだが、フィルムの残りを消費するため展望デッキでしばらく撮影をすることにする。こういう撮影は初めてだったので流し撮りするためのシャッター速度の設定に迷う。

10枚ほど写真を撮ってからバスで新岐阜へと向かう。空港特急バスだからかかなり料金が高いのはいたいが直行のメリットは大きい。前年に乗ったときも乗客は少なかったが、今回も4人くらいしか乗っていなかった。料金が高いと行ってもこんな状態では採算は取れないだろうから将来が心配である。


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