2001北海道 13

14日目 9月4日(火)
標津線、白糠線廃線跡調査

標津線沿いに標茶から標津へ

霧に包まれていた標茶駅ホーム。 草に埋もれていた光進駅ホームと一直線に伸びる路盤跡。

目を覚ますと道の駅「摩周温泉」は朝霧に包まれていた。あたりは明るくなり始めていたので霧の中出発する。この日は昨日調査し残した標津線を標茶側から標津へと調査していくことにする。取り合えす標津線の起点だった標茶に向かうが霧は一向に晴れない。標茶駅も霧に包まれていた。幻想的な風景でなかなか良かったが、廃線跡調査をするには見通しが利かず大変だった。

標茶からの山越えは線路沿いに行く道がないので調査不能。山を越えた先へと迂回する。その先も道路沿いではないのでちょっと調査は大変だったが当時のまま草に埋もれているホームを発見することが出来たりした。

標茶を出たのは5時30分くらいだったのだが標津までたどり着いたのは9時30分くらいになっていた。予定より時間がかかってしまったので急いで次の調査路線である白糠線に移動しないといけないのだが、その前に前日一旦取り付けてもらって結局外したナビのリモコンが車の中にあるままだったのでそれを返すためにトヨタレンタカー中標津営業所に再び寄る。

中標津に寄ってから内陸部を通って「丹頂の里」へ

中標津から白糠へはずっと国道を通って釧路市経由で行くようにナビの指示が出たがそれを無視して標茶まで戻ってそこから国道274号で鶴居村を通って240号に出ることにする。手元の地図では一部完成していなかったし、ナビの地図でもそれは同じだったが迂回路はあるようなので構わず突き進む。交通量はかなり少なく、対向車にはなかなか出会わないのだが、急な坂と急カーブの連続でスピードが出せず、しかも途中でトラックに追いついてしまったのだが追い抜きの出来る平坦な直線部が無くて結局ずっとトラックの後ろ走ることになってしまった。ずっと山の中を走るが良くこんな所にこれだけ素晴らしい道路を造ったものだと思えてくる。標茶から鶴居村や阿寒町中部に抜けるには非常に便利な道路でもある。地図で工事中となっていた部分もしばらくは工事が終了していたが、途中からいつの間にか県道を走っていることに気付く。それと全く分からないように県道に接続されていたようだ。県道を少し遠回りして再び国道に合流。合流した所はまだ拡幅工事の真っ最中だった。240号の合流点が工事のためにかなり分かりづらくなっていてナビがあるにもかかわらず道を間違えてしまった。

地図によるとこの先白糠町に入って白糠線の暫定終点だった二股に出る予定らしいがまだ完成していないようなので少し南にある山越えの道を通ることにして240号を南進、途中にある道の駅「阿寒丹頂の里」で休憩がてら昼食とする。ここは丹頂鶴も見られるようだったが入館料が高かったし先を急ぎたかったので止めておいた。

後に調べたら274号は札幌から標茶まで続く長大国道で、白糠町から阿寒町の間を未開通区間として残すのみとなっていることが分かった。(あまりそういう人はいないような気もするが)内陸部を移動するにはかなり便利になるだろうし根室本線沿いの38号を補完する道路としても存在価値はあると思うのでここまで作ったなら公共事業削減の嵐に負けないで是非完成させて欲しいと思う。少なくとも道東道を作り続けるよりはこちらを優先して作ってほしい。

丹頂鶴自然公園に寄って白糠まで移動

丹頂鶴自然公園にいた丹頂のつがい。 丹頂鶴自然公園の丹頂。

山道を通って白糠町に抜けようと思っていたがいってみるとその山道がダート道であることが判明。しかもかなり曲がりくねっているようだったので、線路に平行しているわけでもないのに無理して通る必要もないので結局そのまま38号に出て白糠に行くことにする。

途中に丹頂鶴自然公園というのがあり、入館料を見ると310円と良心的だったのでちょっと寄ってみることにする。けがをした鶴などを保護する施設という感じでそれほど数がいるわけではなかったが施設内も自然のままという感じで鶴には良い環境だろうと思えた。それほど長くいる場所でもないし時間もないのですぐに車に戻って白糠へと急ぐ。

38号は主要国道だけにかなり混雑していて、オービスが何カ所もあることもあり流れは制限速度の60キロ。いままで飛ばしてきた(と言っても80キロくらいだけど)のでかなり遅く感じる。やはり主要国道は通らない方がいいと思った。

廃線跡調査をして足寄へ

白糠から白糠線の調査に入る。白糠線はほぼ国道392号沿いに走っていたので調査はわりと楽だった。線路跡もまだかなり残っていた。

白糠線は二股(駅名は北進)まで開通していたが、その先も山を越えて北に進み螺湾の集落に出て国道241号沿いに足寄に抜ける予定だった。工事は足寄付近しか行われていないらしかったがそれでもそのまま予定ルート沿いに進みたいと思うのだが、ルートに沿う道が全くない。仕方がないので少し奥まで予定ルート沿いに走ってから引き返し、274号で本別を通って足寄に抜けた。足寄付近の建設跡もこの日の内に調査しておきたかったが標津線に時間をかけてしまったために本別付近で日が暮れてしまって調査は出来なかった。

この日は道の駅「足寄湖」で車中泊とする。それにしても道の駅は非常に助かる。大抵回りは何もない場所なのでエンジンをかけて寝ていても迷惑にならないし、トイレが24時間使えるのも有り難い。昼間は食堂などが営業しているが、夜でも使える食べ物の自動販売機が有ると更に有り難い。けれどこれはまだ無い場所の方が多いようだ。ここも食べ物はなかったので近くのコンビニまで夕食を買いにもどった。


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