北海道旅行記 3

3日目 8月26日(土)
新得〜帯広〜広尾〜新得〜帯広〜白糠〜

3日目乗車列車一覧
乗車駅 下車駅 乗車駅
発車時刻
下車駅
到着時刻
列車番号 種別 愛称 経由路線 車両形式*両数 備考 写真
しんとく
新得
帯広 6:40 7:33 2453D 普通   根室本線 キハ40*3 ワンマン 新得にて
帯広 しらぬか
白糠
21:29 22:40 4011D 特急 スーパーおおぞら11号 根室本線 キハ283*9   なし
白糠 札幌 23:28 5:50
(翌朝)
4014D 特急 おおぞら14号 根室本線
石勝線
千歳線
函館本線
キハ183*3
+ 14系寝台*2
  札幌にて
早朝の普通列車で帯広へ

ユースホステルを6時20分くらいにそっと抜け出す。寝不足で起きられるか心配だったが、まだ旅行はじめで疲労が蓄積していないこともあって問題なく起きられた。朝の新鮮で寒すぎるくらいの空気を吸いながら新得駅へと向かう。新得駅待合室には早朝から何人かの人が列車を待っていた。すぐに改札が始まったので早速列車に乗り込む。この列車は新得駅からの1番列車である。待合室にいた人のほとんどもこの列車に乗り込んだようだ。眠い目をこすりながら雨模様の車窓を見やる。これから帯広でレンタカーを借りるというのに雨とはついていない。1時間近く走って高架の帯広駅へと到着。

レンタカーで広尾線廃線跡巡り

広尾線愛国駅 現役当時の姿を残し、観光名所になっていた帯広では構内の食堂が開店するのを待って朝食を食べてから予約しておいた駅レンタカーを借りて広尾線廃線跡巡りに出発。広尾線は帯広から南へ広尾まで延びていた線で、更に伸ばして襟裳岬を経由して日高本線と連絡する構想があったようだ。広尾までほぼ線路跡に沿って国道が通っているので廃線跡を巡るのは比較的楽だった。狩勝峠 暗くなってしまって廃線跡もよく分からなかった広尾まで行って、帰りの道の途中から別の道を新得方面へ。計算では日没の直前くらいに狩勝峠に着けると思ったのだが、途中で道を間違えて峠についたのはちょうど日が沈んだあとだった。本当は狩勝峠の森林の中に残る根室本線旧線跡の写真を撮りたかったのだが残念だった。また、時間が余ったら帯広から北に延びていた士幌線の廃線跡も調べてみたいと思っていたが、地図で見るより遙かに距離がありレンタカー営業所の営業時間いっぱいの12時間と言う限られた時間ではとても無理だった。また次回北海道に来たときにできれば調査したいと思う。

関連ページ廃線跡巡りの詳細は廃線跡調査ページに掲載

スーパーおおぞらで白糠へ

予定ではレンタカー営業所の閉まる8時までににレンタカーを返し、8時8分発のスーパーおおぞら12号で札幌に向かい、その後札幌から夜行の利尻で稚内に向かうはずで、切符もすでに取ってあった。しかし、帯広市内には行ってから道に迷い、レンタカーを返せたのは8時をまわってから、予定していたスーパーおおぞら12号はすでに出発してしまっていた。仕方がないので急遽予定を立て直し、スーパーおおぞら11号で根室にいき、すぐに折り返して夜行のおおぞら14号で札幌に行くことにした。しかしこれだと根室での乗り継ぎ時間が2分しかない。2分あれば乗り継げると思うが、到着が遅れることもあり心配だったので窓口の係員に聞いてみたら乗り継ぎは難しいかも知れないので白糠で降りる事を勧められる。ホームに出たらスーパーおおぞらの運転手がいたので再び聞いてみたらやはり難しいかも知れないとのこと。乗り継ぎには跨線橋を渡らないといけないことも分かり、白糠で降りることにする。
スーパーおおぞらのグリーン車はすばらしい設備だった。座席はものすごく大きくて座り心地抜群。グリーン切符を使って良かったと思えた。夜なので景色が見えなかったのと、乗車時間が短かったのが残念だった。結果的にこの旅行でJR北海道の最新車両のグリーン車に乗れたのはこのときだけだった。夜の白糠駅 一番右のホームが白糠線が出ていた3番ホーム
白糠は昔白糠線が出ていた駅である。その跡は今でも残っていると思われたが暗くてよく分からなかった。でも白糠線が出ていたという3番ホームは他のホームと比べて短く、名残が感じられた。このホームはあまり整備はされていないようだが現役で使われていた。夜間で三脚は持っていないのでおそらくぶれてしまうだろうと思いながら駅東側の跨線橋から写真を撮る。
昔の重要駅だった白糠も、今では特急が停車するのが不思議なくらい寂れていた。この時間帯は駅員もいなくなってしまっていて、待合室にも誰もいない。折り返しのおおぞら14号までの50分弱、本日札幌に行けなくなったことですっかり狂ってしまった次の日の予定を考えながら一人寂しく待合室で時間を潰す。
おおぞら14号の発車が近づくと3人ほどの乗客が駅に現れた。利用者は誰もいないのではないかと思っていたが、特急を止めるだけの需要はあるのだと分かった。

白糠から夜行で札幌へ

白糠からは夜行のおおぞら14号で先ほど来た道を引き返し札幌へ向かう。車両は国鉄時代から使用されているキハ183系。最新のキハ283系ではないのが残念な気もするが、僕の利用するのは寝台車なので動力車両が何であろうと変わりはない。最新の283系を使ったとしても寝台車連結では振り子も利かせられないし、速度も出せない(寝台車両の最高速度は95キロくらいだったと思う)のであまり意味はないということだろう。その前に283系は編成中間に客車を挟むことはできないのかも知れない。むしろ183系でも間に客車を挟む編成ができるのが不思議な感じがする。なお、道内の他の寝台車連結の夜行特急も全て183系である。
寝台車は昔ながらの開放式B寝台。プライバシー・防犯性という点で時代遅れという気がするし、設備的にも座席の上にシーツを敷いて寝るというだけの簡単なものであるが、座席車で夜を過ごすのと比べると横になれるというメリットは計り知れないものがあり、気動車に強引に寝台車をつなぎ、それを北海道フリー切符グリーン車用で安価に提供してくれるJR北海道には感謝の気持ちでいっぱいである。できることなら札幌発着ばかりでなく、函館〜釧路、釧路〜稚内などというような経路の夜行列車も設定してもらえると更に便利になると思うのだが。


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