矢部線廃線跡調査 1

調査結果

羽犬塚〜花宗

羽犬塚駅駅舎。なかなか洒落た駅舎である。 羽犬塚駅ホーム。ホームのこちら側が矢部線の切り欠きホームだった様子。
ホーム先端部付近。鹿児島本線の左側に矢部線の線路があったようだ。 線路を越える自由通路から。ホーム左の道路が矢部線跡と思われる。
線路を越える自由通路から。矢部線の路盤部分がはっきり残っている。 駅を出ると左カーブで東に向きを変える。

羽犬塚駅の駅舎に面したホームに切り欠きホームのあとがあり、このホームが矢部線のホームだったと思われた。線路が敷いてあったはずの部分は道路になっていたが、ホーム自体はそのまま残っている。ホームの先には線路跡がはっきり残っていた。

線路を越える自由通路からだと線路跡がよく見えそうだったが、実際は通路の両側は小さな穴が空いているだけの壁になっていてよく見えなかった。この写真はかなり苦労して撮った物である。

南方向に駅を出た矢部線は500mほど進んで左カーブで東に向きを変える。調査後に見たテレビでは、この分岐部分に今でも線路が残っているのが放送されていた。矢部線で唯一レールの残る場所といえるわけで、このとき気付かなかったのは惜しいことをしたと思う。

廃線跡は駅を出てすぐに道路となっていた。緩やかに左カーブしたあと国道209号をくぐるが、この国道をくぐる部分が現役時代の名残で単線分の幅しか無いためすれ違いが出来ず、どちらかの車が止まって待っていなくてはならなかった。

花宗〜鵜池

国道のアンダークロスは単線分の幅。花宗駅跡から羽犬塚方向を見る。 花宗駅ホームのあったと思われる場所。奥が黒木方向。
花宗駅の駅前道路と交差。奥が黒木方向。 花宗のすぐ先からは完全な田園地帯。

国道をくぐったところが花宗駅跡。羽犬塚からまだ1.2Kmしか離れていない。元軽便鉄道と言うことで駅間距離が短かったのだろう。道路が少し広くなっていて、用地境界標などからホームのあとらしい部分も分かったが、ホーム等は残っていなかった。

花宗駅を出てすぐに両側が開け、いきなり田園が広がる。まだ筑後市中心部からほとんど離れていないのにこの様子とは驚きである。市の中心部を通る国道442号沿いは住宅が密集していたのだが、そこから500mほどしか離れていない矢部線沿いは完全に田舎である。

廃線跡道路は道幅を変えながらまっすぐに進み、九州自動車道をくぐって八女市に入ったところが鵜池駅跡である。

鵜池〜蒲原

鵜池駅跡と思われる場所。道の脇に倉庫がある。奥が黒木方向。 鵜池駅跡。奥が羽犬塚方向。団地が駅舎などのあった場所のようだ。
鵜池駅跡の団地から国道に出ると、鵜の池バス停があった。

鵜池駅跡はどうやら団地が建ったようだ。団地の脇には倉庫があり、駅があったことを伺わせていたが、何も知らなければここが駅跡とは分からないだろう。団地から国道に出る50mほどの通りが駅舎から国道に出る道だったと思われ、国道に出てみるとそこには鵜の池バス停が建っていた。

八女市に入ってからの線路跡は立派な2車線道路となっていて交通量も非常に多い。平行する国道が狭くて通りづらいので地域の主要道として使われているようだ。

鵜池から1.2Kmで蒲原駅跡である。ここも駅間距離が非常に短い。


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