士幌線廃線跡調査 3

調査結果

黒石平〜糠平

国道の鶴見トンネルの先で旧線の第4音更川橋梁の一部を見下ろすことが出来る。 糠平ダムから国道の糠平大橋を望む。士幌線は国道の橋の向こう側の山に沿って進んでいたと思われるがその跡ははっきりしなかった。
国道に糠平跨線橋の標識の残る橋梁があった。線路はこの橋梁のすぐ下を通っていた。 国道の糠平跨線橋には「国鉄士幌線」の文字も残っていた。
糠平跨線橋から糠平湖(十勝三股)側を見下ろす。線路跡ははっきりしなかった。 国道の糠平跨線橋の下側には士幌線の痕跡と思えるコンクリートが斜めに通っていた。
糠平駅跡に建てられた鉄道資料館。残念ながら中には入れなかった。 糠平駅跡には車掌車?が1両だけ展示されていた。
糠平駅跡より帯広方を望む。 糠平駅跡より十勝三股方を望む。

黒石平の少し先からは糠平湖建設のために線路が付け替えられた区間となる。旧線の跡は国道の鶴見トンネルの前後に第二音更川陸橋と第四音更川橋梁の一部が残っているらしい。第四音更川橋梁と思われるコンクリート橋は私も確認できた。

新線は急勾配で急激に高度を上げていたようだ。線路跡は国道の遙か上を少し平行したあと、国道と谷を挟んだ反対側を通って糠平湖手前まで進み、国道が糠平大橋で線路の通っていた側の谷に移る場所で糠平に向かって西に進路を変えていた。一部区間は国道からでも見ることが出来るそうであるが、木が生い茂る夏の時期だったこともありよく分からなかった。

国道の糠平大橋とそれに続くトンネルを抜けた先に「糠平跨線橋」という標識の立つ橋梁があった。名前からして下を線路が通っていたことは間違いないと思い見てみたのだが、橋梁が工事中で下を覗きにくかったこともあり湖側の線路跡はよく分からなかった。(読者の方からのご意見ですぐに再びトンネルに入ってしまっているので湖側を覗いても何も見えないとのご指摘を頂いた。)しかし山側にまわってみると橋梁のすぐ下に軌道跡と思われるコンクリートが斜めに通っているのが見えた。この手前(帯広側)はトンネルだったと思われるが工事の関係で詳しく調査出来なかった。

国道の糠平跨線橋の下をくぐって糠平湖の脇に出た士幌線はそのまま国道より低い場所を湖に沿って進み、糠平駅に入っていたようである。

糠平駅跡は駅跡は国道より低い湖の畔のような場所にあった。駅跡は糠平鉄道記念公園となっていた。鉄道資料館が建てられていて、貴重な資料が展示されているとのことだったがあいにく訪れた時間が朝早かったためまだ開いていなかった。駅の前後の路盤は木に覆われてしまっていてよく分からなくなっていた。


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