志布志線廃線跡調査 6

調査結果

中安楽〜志布志

広い道路をオーバークロスする。(手前が志布志方向) 国道のオーバークロスを下から見上げる。(手前が志布志方向)
志布志・日南・大角線の歴史
かつての志布志駅跡。腕木信号やディーゼルカーなどが保存されている。 志布志・日南・大隅線の歴史を記した説明板。
志布志駅跡。ホームは当時の物だろうか? 志布志駅跡の公園入口に枕木と思われる物が転がっていた。
現在の志布志駅。線路の行く手を阻むように西向きに建っている。 現在の志布志駅構内。敷地は広いが線路が残るのはごく一部のみで寂しい。

中安楽の先も道路として続く。広い道路をオーバークロス、その先左カーブしながら国道220号をオーバークロスし、更に左カーブしながら下って、志布志高校グランドの南西の角あたりで大隅線と平行して、少し進んで志布志駅に入っていたようだ。

この区間は全て道路化されていて、橋梁も架け替えられたようだが、鉄道時代の面影は残っている。国道から見上げると国道をオーバークロスして志布志に向かっていく線路跡がよく分かる。

志布志駅は現在は小さな駅舎とホーム1面1線の駅になっているが、構内は広かった。しかしその広い構内も線路が残るのは一部のみで草地が広がっているだけである。

今の志布志駅は志布志線と大隅線の廃線後に移動して建てかえられたもので、かつての志布志駅は今より西よりにあったようだが、今の志布志駅はかつての構内の東端部分なのではないかと思われる。志布志駅はかつて日南線、志布志線、大隅線の3線が交わるジャンクション駅だった。志布志駅から少し東に歩くと記念公園があり、SLやディーゼルカーが保存されていた。おそらくここがかつて駅舎やホームがあった場所なのだろう。記念公園は広く、往時の繁栄が偲ばれる。

なお、西都城と志布志を結ぶ代替バスは志布志駅前には乗り入れないで、500mほど離れた国道上で降ろされてしまった。鉄道の地位も落ちた物で、寂しい限りである。せめて運良く生き残った日南線だけでも末長く走り続けて欲しいと思う。


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