大隅線廃線跡調査 9

調査結果

垂水〜海潟温泉

元垂水地区を貫いていた路盤跡道路が終わり、トンネルに突入するところ。正面にトンネル入口らしき物が見える。 新崎のトンネルの出口。出口付近は未舗装道路だがすぐに舗装道路になる。
右上写真の反対側。ここから舗装道路になっていた。左の山は桜島である。 舗装道路はすぐに途切れて工事中となっていた。
川を渡っていた部分だけまだ工事着手されていなかった。路盤上は舗装されているが橋は鉄道時代の物と見て間違いないだろう。 左写真と同じ橋。渡った先は再び工事中。この先が海潟温泉駅跡となる。
海潟温泉駅跡。写真を撮っている場所がホーム跡ではないかと思う。 工事現場の脇には掘り出されたコンクリート枕木が転がっていた。

垂水から元垂水地区までの1km強の区間の路盤は道路になっていた。それほど拡幅された様子はなく、センターラインのないやや狭い道路である。

集落が途切れて山が張り出してくると道路は終わる。線路は築堤で少し高度を上げて、まっすぐトンネルに突入していたようだ。

荒崎の部分はそのままトンネルで抜けていたようだ。国道の脇に線路が通っていたようなスペースがあって一瞬そこを通っていたのかと思ったが違ったようだ。この岬は桜島を眺めるのに絶好の場所だったが、列車からは見られなかったことになる。

荒崎のトンネルを出た先は再び道路になっていた。今度の道路は路盤を拡幅したようで少し幅が広い。しかし道路化はまだ始まったばかりのようで少し進むと工事中になっていた。中学校手前の川に架かる橋だけはまだそのまま残されていた(路盤は舗装されていた)が、その先は再び工事中だった。

海潟温泉駅の部分が工事の先端部分だった。駅跡部分も掘り返されていて、脇にはコンクリート枕木などが積み上げられていた。近年までホームの一部が残っていたようだがそれもなくなったようだ。しかしまだ駅があった雰囲気はとどめていて、ホームではないと思うがコンクリートの土台のような物が残っていたりした。

海潟温泉〜大隅麓

海潟温泉駅跡から国分方向を見る。 海潟温泉のすぐ先にあるトンネルの入口。
大隅麓駅手前。トンネルを抜けてきた路盤はかなり高い場所を通っている。 路盤上から城山トンネル方向を見る。緩やかに左カーブした先にトンネルがあるはずだがそこまで行くのはやや時間がかかりそう。
大隅麓駅跡。ちょうど駅のあった部分が削り取られていた。 大隅麓駅付近の路盤脇に標識(キロポスト?)を発見。

海潟温泉から先の路盤は道路になっていたが、200mほどでトンネルに入る。このトンネルは短い物だったようだが、その先で大隅線最長の城山トンネル入っていた。訪れたときは海潟温泉のすぐ先にあるトンネルが城山トンネルと勘違いしていて本来の城山トンネル入口を見られなかったのは少し残念である。

トンネルで桜島に続く半島を一気に抜ける。トンネルを抜けたところ、高架の上に大隅麓駅があった。この駅はホームや名所案内板が残っていて、しかも眺めも最高という情報があり非常に期待していた。

駅跡がよく分からなかったので地元の人に聞く。その場所に行ってみると残念なことにホーム等はなくなってしまっていた。高架橋上にあったと思っていたが実際は高い築堤上にあったようだ。ホームのあったと思われる部分は築堤が削られ、急勾配で下を通る道とつながっていた。路盤はかなり高いところを通っているのだが、こんな所まで道路にしてしまおうとするのはある意味凄いと思った。


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