大畑線廃線跡調査

  1. 下北 - 海老川 - 田名部
  2. 田名部 - 樺山 - 陸奥関根 - 川代
  3. 川代 - 正津川 - 大畑

路線概要

2001年3月まで、本州最北端の鉄道として下北交通大畑線があった。この路線は、大正11年(1922)公布の改正鉄道敷設法で下北-大間間の予定線としてあげられ、そのうち下北-大畑間が着工され、昭和14年(1939)に国鉄大畑線として開業した。なお、大畑-大間間については大畑までの開通に引き続き建設が行われていたが、完成しないまま中止されている。

その後長らく本州最北端の路線として営業されていたが、昭和56年、国鉄の財政赤字により大畑線は特定地方交通線の指定を受け、廃止対象路線となった。一時はバス転換に傾きかけ、地元の下北バスも受け入れの姿勢を見せかけていた。しかし、南部縦貫鉄道が引き継ぎの意向を示したことから、下北バスとしても地盤を守るために鉄道を自社で受け入れることに決定、下北交通と社名を変更して経営を引き継いだ。

下北交通大畑線として新たなスタートを切ったのが昭和60年(1985)7月。しかし経営状態は芳しくなく、結局平成13年(2001)3月31日をもって廃止となった。

大畑線路線図 

停車場一覧
駅名 読み 駅間距離(Km) 累計距離(Km) 開業年月日 廃止年月日 備考
(下北) しもきた - 0.0 1939-12-06 - 大湊線の駅として現役
海老川 えびかわ 1.4 1.4 1966-12-15 2001-03-31 1985-7-1より下北交通として営業
田名部 たなぶ 1.7 3.1 1939-12-06
樺山 かばやま 4.8 7.9 1939-12-06
陸奥関根 むつせきね 2.7 10.6 1939-12-06
川代 かわだい 2.6 13.2 1939-12-06
正津川 しょうづかわ 2.3 15.5 1939-12-06
大畑 おおはた 2.5 18.0 1939-12-06

調査概要・今後調査される方への情報

2002年3月30日、31日調査

レンタカーを使って下北から大畑へ向かって調査してきました。調査時間は実質3時間くらいでしょうか。今回地形図を持っていくのを忘れてしまって焦ったのですが、廃止から間がないためカーナビの地図に記載されていたし、線路跡もはっきり残っていたので大して問題ありませんでした。

路盤後は完全に残っていましたが、線路両脇を木に囲まれている区間が多いので道路からはよく分かりません。駅跡も駅前に至る道が整備されていなかった場所が多く細かい地図がないと発見が困難です。

路盤はほとんど残っていますし、トンネルはなかったはずなので徒歩で路盤を歩いて調査することも楽に出来ると思います。

平行するバス路線は、下北交通が代替バスを走らせていました。本数は未確認ですが、何度かバスに出会ったのでそれほど少なくはないでしょう。

主要参考文献


目次ページへ