国鉄時代、名古屋貨物は名古屋駅南方の笹島貨物ターミナル駅で取り扱っていた。しかし、笹島から東京方面への列車は一度稲沢操車場まで行って折り返し東京に向かう必要があり、この非効率さの解消し、貨物列車の効率的な運行を行うために、また、名古屋付近の貨客分離を行うために貨物駅移転と貨物線の新規建設が計画された。
まず、貨物駅は笹島貨物駅南西の西名古屋港線沿線に名古屋貨物ターミナルとして建設され、めでたく完成した。またこれに合わせて、大府から笠寺を経て名古屋貨物ターミナルまでの貨物線の建設が開始された。しかし、貨物輸送の衰退と国鉄の財政悪化、地域住民の反対運動により工事が遅れ、昭和50年に工事凍結、54年に建設中止になってしまった。
この線が建設中止になってしまったため名古屋貨物ターミナルから東京への貨物列車は今も稲沢折り返しのままで、非効率な輸送が続いている。
路盤は99%が完成し、一部では線路も敷かれている。ほぼ全線複線高架である。旅客線化して復活させることも検討されているようだが、それほど需要があるわけでもないと言うことで具体化はしていないようだ。管理している国鉄清算事業団は再利用を断念して取り壊しを始める意向であるという話も聞いている。
路線は大府から笠寺は東海道本線と平行して線路別複々線として建設されている。笠寺からは東海道本線と分かれて東海道新幹線に平行して北西に進む。その後新幹線と分かれて西に進み、西名古屋港線と合流して名古屋貨物ターミナルへと至る。
(2004/10追加)再利用断念となり取り壊しが決定しています。一部橋梁などが撤去されました。
付近の地図(1/3125まで縮尺を下げると路盤も載っています)
東海道本線と分かれる笠寺から途中の中川運河までを徒歩で調査しました。本当は名古屋貨物ターミナルまで行く予定だったのですが暑さでダウンしました。所要時間は忘れましたが、3時間くらいかな?
地元なのに前回調査からかなりほったらかしにしてしまったのですが、ふと思い立って前回調査し残した中川運河から名古屋貨物ターミナルの間を調査してきました。徒歩での調査です。
東海道本線と平行する大府から笠寺の区間を列車で調査してきました。各駅で降りて調査しましたが、駅間の調査はしていません。
幸運なことに仕事で西名古屋港線との連絡線と西名古屋港線、南方貨物線に囲まれた三角地帯にあるNTT東海グランドに入る機会があったので撮影してきました。
大府駅南の立体交差部、西名古屋港線との接続部、関西線への連絡線計画部を調査してきました。
都市部なので車より徒歩の方がよいでしょう。ただしそれなりに距離がありますし、川や道路などが多く、まだ平行道路がなかったりして少し迂回しなくてはいけない部分がかなりあるので注意しましょう。4時間くらいあれば歩ききれるのではないかと思います。
大府から笠寺の間は東海道本線と完全に平行しているので電車利用が無難でしょう。
完全に平行するバス路線はありませんが、地下鉄や名鉄、市バスが主に線路と交差する形で南北に走っているので途中であきらめて帰ることは容易です。