中津川線廃線調査 4

調査結果

伊那中村付近

二ツ山トンネル出口から伸びてくる路盤。路盤が広く、ここも伊那中村駅構内になる予定だった様子。(2004-8) 左写真のトンネル出口部分を拡大。(2004-8)
伊那中村駅予定地。上写真の100mほど飯田よりから撮影。(2004-8) 伊那中村駅予定地から飯田方向を見る。道路の先は路盤は無いが、用地確保だけは行われた様子。(2004-8)

二ツ山トンネルを出た先は、田んぼの中を周囲とほぼ同じ高さの路盤が伸びる。小川にも橋梁がかけられていた。

トンネル出口から500mほど進んだ道路の手前に伊那中村駅ができる予定だったと思われる。トンネルから伸びてくる路盤幅が単線にしては広かったので、交換設備が作られる予定だったのだと思う。

駅構内となる予定だったと思われる場所には休憩所のようなものが作られていたが、以前小さな公園になっていたそうでその名残だろう。

道路を越えた先は路盤工事は行われていない様子。しかし、用地買収だけは行われたのか路盤の延長線上には民家などは建っていないようだった。

伊那中村〜飯田線合流点

飯田インターの東側。正面(伊那中村方向)から線路が延びてくる予定だったと思われる。(2004-11) 飯田インター南東の交差点。ここから飯田方向に広い道路が延びていることから、ここで左右に伸びる国道を跨ぐ予定だったようだ。(2004-11)
飯田インターの北東に短距離だけ伸びる片側2車線の広い道路。中津川線用地の転用ではないかと思う。(2004-11) 左の道路はすぐに行き止まりになる。この先の用地確保はされていない様子だった。(2004-11)
飯田線切石駅から飯田方向を見る。川を渡った場所から飯田線と併走する予定だったように考えられる。(2004-8) 飯田線切石駅から伊那中村方向を見る。中津川線が通る予定だったと思われる駅の北(写真右)は住宅が密集している。(2004-8)

地図を見ると中央道飯田インターの北東の交差点から600mほどの区間だけ伸びる広い道路が描かれている。道路の短さといい場所といい非常に怪しい。

実際に現地に行ってみると、片側2車線の広い道路となっていた。両側にはスーパーや家電量販店など新しい商業施設が建ち並んでいて最近開発された場所であることが分かる。周りの建物も新しいことから、中津川線用地を転用したものと考えて良いだろう。

それにしても道路がこれだけ広いのは国道を跨ぐために高い築堤を作る予定だったからだろうか?でも鉄道建設公団の路線だし規格の高めなB線、しかも街中とくればコンクリート高架が自然な気がする。道路が線路用地と完全に一致しているわけでは無いのかも知れない。

広い道路は地図に描かれていたとおり600mほどで途切れ、その先は細い道が一応延びているものの線路用地という感じはしなかった。用地確保が行われたのがここまでだったのだろう。

その道路が途切れた地点から1Kmほど先が飯田線と切石駅で、この切石駅の飯田方向から飯田線と併走(あるいは飯田線に合流?)する計画だったらしい。線路が通る予定だったと思われる切石駅の西側は住宅が密集していて、工事や用地買収が行われた形跡はなかった。


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