長倉線未成線調査 2

調査結果

小井戸地区〜トンネル

小井戸集落内の町道を横切った先で信号機を建てるつもりだったような土台を発見。 路盤跡は農道として使われている。
小川を超えるコンクリート橋とその先の小さな切り通し。 小川を超えるコンクリート橋には水道管が併設されている。
小川を超えると緩やかに左カーブして谷間に分け入っていく。 左カーブした先はトンネルまで直線の上り勾配が続く。
上り勾配の先で道路が左にそれる。直進した先にトンネルがある。左にそれた道路はトンネルの上の水道施設に続いていた。 掘り割りの先にトンネル入り口が見える。
トンネル入り口。入り口部分の路盤は泥濘することもなくしっかりしていた。 トンネル入り口脇の斜面。コンクリートがはがれ落ちていて老朽化が進んでいる様子。

県道と交差したすぐ先で、路盤のすぐ脇に丸いコンクリートの管のような物を発見。他の廃線跡でもよく見かけるのだが、どうやら信号機を建てるための土台のようだ。参考資料とした「鉄道未成線を歩く」には何も書かれていないが、駅間距離などを考えるとここに駅を作る予定があったのかも知れない。

ここから先の路盤跡は先は田んぼの手入れなどに行くための道路として使われているようで、路盤跡にはほとんど草はない。実際に軽トラックとすれ違った。

この先にあるトンネルの上に「大峰山配水場」という上水道施設があったが、路盤に平行した車の通れるような道路はないようで、名実共に農道になっている。途中にある小川をわたる橋の脇には水道管が敷設されていたが、この水道管が山の上の上水道施設から路盤沿いに伸びてきているようだ。

小川を渡った先からは上り勾配になって谷に分け入っていくような形になる。両脇に山が迫ってきてそれ以上進めなくなったところでトンネルが現れる。

トンネルは200mもないとのことだが、内部でカーブしているために出口の明かりは見えない。トンネル入り口部分の壁はコンクリートが吹き付けられているのだが、かなり崩れてきている。おそらくトンネル自体も同じように老朽化が進んでいると思われるので通り抜けは危険だろう。

山を越えるためトンネル手前から上に続く道路を行ってみたが、上水道施設の脇を通って轍のある最も太い道を選んで進んだら小萩集落に出てしまった。地形図ではトンネル出口の後郷へ出る山道があるように描かれているが分岐を間違えたのか、そもそもトンネル脇から上る道からは繋がっていなかったのか。


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