美濃町線廃線跡調査

  1. 新関〜下有知
  2. 下有知〜神光寺
  3. 神光寺〜美濃

路線概要

岐阜市内の徹明町を起点に関まで伸びている名鉄美濃町線という路面電車線があるが、かつては線名の通り美濃まで伸びていた。しかし、新岐阜からの直通バスも走ることから慢性的な赤字となり、平成11(1999)年に新関〜美濃までの6.3Kmの区間が廃止となった。

代替輸送は並行して走る長良川鉄道が行うことになり、美濃町線は新関駅東方約180m地点から延長約120m軒道を敷設し、新関駅から約300mの長良川鉄道関駅隣に関駅を設置した。これは正式には線路移設であり、「新線」とはなっていないようだ。

停車場一覧
駅名 読み 開業年月日 廃止年月日 備考
(新関) しんせき 1911-2-11 - 美濃町線の駅として現役
開業時「関」、大正初期「美濃関」に改称、1922「新美濃関」に改称、1923頃「新関」に改称、1990「しんぜき」から「しんせき」に呼称変更
下有知 しもうち 1999-4-1
神光寺 じんこうじ
松森 まつもり
美濃町駅前 みのまちえきまえ 1922頃 1960-10-20 1946以前に休止
美濃 みの 1911-2-11 1999-4-1 開業時「上有知(こうずち)」、1911「美濃町」に改称、1911路線延長により移転、1922「新美濃町」に改称、1954「美濃」に改称

調査概要・今後調査される方への情報

2002年2月16日調査

新関から線路跡を全線歩き終点だった美濃まで調査してきました。新関からしばらくは道路脇を併用軌道として通っていたのですが、全て道路の路側帯となっていました。線路跡が全て路側帯になっているようで、非常に広い路側帯で歩きやすかったです。

神光寺手前からは専用軌道となっていましたが、完全に路盤が残り、砂利などがまだ残っています。草も全くといって良いほど生えていないので歩くのに問題がある箇所はありませんでした。国道を横断していた踏み切り部分は再舗装されて跡形もなくなっていましたが、その他は途中の橋梁も全て橋脚も架かった状態で残っていました。レールは全てはがされていました。東海北陸道工事のため一部通行止めになっていて工事用道路となっていましたが、ほとんどの部分はそのまま残りそうです。

終点付近は線路が付け替えられた経緯がありますが、旧線跡等は調査していません。所要時間は新関から美濃までで1時間30分ほどでした。

美濃付近ではフィルムの残り枚数の関係で写真点数が少なくなってしまいました。更に、美濃駅は以前にも調査に行って撮影したのですがその写真が紛失してしまいました。実家から近い場所なのでまた近いうちに行きたいと思っています。

帰りは美濃から岐阜バスで直接岐阜まで帰りました。部分的に平行するバス路線はありますが、全線並行する路線はありません。代替輸送は町はずれを平行している長良川鉄道で行われていますが、駅まで少し距離があったりします。運転本数は1時間に1本程度です。

主要参考文献


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