五新線廃線跡調査 1

調査結果

五条〜野原〜JRバス専用道起点

五条駅の脇のJRバス専用乗り場。駅に横付けするようになっている。 五条駅前のJRバス車庫。
和歌山線との分岐点。 分岐点から少しの間は砂利道となっている。
砂利道の先に市街地を貫くコンクリートアーチ橋が姿を現す。 吉野川を渡っていた地点。川岸などに痕跡はなかった。奥が五条方向。
吉野川を渡った先は築堤が続く。奥が五条。 築堤上はかなり草が茂っていて歩行は不可能に近い。奥が阪本方向。
道路をオーバークロス。橋桁は元々かけられていなかったのか取り払われたのか? 五条病院前バス停。裏側は国鉄バス表記のまま。
市街地の裏手を伸びてくる築堤。途中に野原駅が出来る予定だった。 JRバス専用道となる直前。この辺りも築堤上は草ぼうぼう。

和歌山線五条駅の駅舎は、JRバスの待合所を兼ねていて、駅舎のすぐ隣にバスが横付けできるような構造になっていた。雨に濡れずにバスに乗り換えられるのはなかなか良い構造である。

訪れたのは夏休みだったのだが、昼間のバスは全て運休し、道路の補修工事が行われていた。JRバスの路線廃止が決まり、専用道も地元に譲渡されることに決まったのだが、老朽化した専用道を補修してから地元に譲渡するためだと思われた。

駅舎のすぐ目の前にはJRバスの車庫があり、ここに阪本線のバスが休んでいた。

駅から数100m和歌山方向に進んだところで阪本線が分岐する予定だった。線路予定地は砂利道として利用されていてすぐに分かった。

砂利道は100mそこそこで途切れ、その先の木をかき分けるとコンクリートアーチ橋に出た。住宅地の中を貫いているためかなり有名らしい。すぐ脇には民家が連なっていて、2階建ての民家の屋根の高さと同じくらいの高さで緩くカーブしながら続いている。このコンクリート橋は国道をオーバークロスしているのだが、その部分も取り払われることなく残っているのが素晴らしい。しかし、老朽化してきているので遠くない将来少なくとも道路部分は撤去しなくてはならないだろう。

この先すぐに吉野川に突き当たる。吉野川には橋脚が建てられていたらしいが、すでに痕跡は残っていなかった。川を渡った先には築堤が残っていて、ほとんど崩されることなく市街地の中を続いている。

市街地の途中に野原駅が予定されていたようだが、予定地は特に調査していない。

JRバス阪本線は市街地部分は一般道を走るのだが、途中のJRバス五条病院前のバス停標識は、道路側に向いている部分はJRバスと書き換えられていたが、裏側は国鉄バス表記のままだった。

五条病院前バス停の先からJRバスは線路敷きを転用した専用道へとはいるのだが、五条駅側からは市街地を貫いて築堤が伸びてきていた。


目次ページへ