美幸線廃線跡調査 3

調査結果

仁宇布〜北見大曲

仁宇布駅の先の道道跨線橋より線路跡を眺めることが出来る。撮影方向不明(すみません)。  仁宇布駅の先の道道跨線橋から見た路盤。左写真の反対側。
黒岩トンネルを抜けたあたりの路盤。(対岸の山を切り崩した所。) 木々の向こうに橋梁らしきものがちらっと見える。
林道の跨線橋から路盤跡を見下ろす。少し先にはトンネルも見える。(北見枝幸方向) 道道から見た路盤。山腹がコンクリートでしっかり固められている。
山の中に立派な築堤と橋梁が残っていた。第3仁宇布トンネル上より仁宇布方向を見る。 橋梁の先はすぐに第3大曲トンネルに入る。左写真と同じ場所。
天の川トンネルを抜けた先。トンネルの延長線上を見る。路盤跡はよく分からなかった。 道道のトンネルに再利用された第2大曲トンネル北見枝幸側坑口。

仁宇布から先は線路を敷くだけとなった状態で工事中止になった区間である。ここから先は平行道路は道道120号になる。

仁宇布駅跡のすぐ先の道道の跨線橋からはまっすぐに伸びる路盤跡がはっきり確認できた。路盤はまだバラストがしっかり残っているからかあまり草も茂らないではっきり残っていた。

仁宇布を出てしばらくはなだらかな地形を路盤跡が続く。道道とは少し離れているが、道道からも路盤の位置はよく分かる。

しばらく平野部を進むと山が迫ってきて山間部に入る。ここから北見大曲までは急峻な山越えとなり、駅間距離は約20Kmもある。丙線規格であるため、この間信号場も作られる予定はなかったようだ。

美深町と枝幸町にまたがる黒岩トンネルは山深い所にあるようで、近くに行く道路もなさそうだったので確認できなかった。黒岩トンネルを抜けたあとは、道道から川を挟んだ対岸の高い場所を進んでいた。対岸にははっきりと路盤跡が見えるのだが、道道からでは夏の木々が茂っていて時々ちらっと見える程度であった。初春や晩秋に行けば道路からでもはっきり見えると思われる。川が蛇行している部分などは橋梁になっていたようで、道道から橋の欄干らしいものをかすかに見ることが出来た。

その先には川を渡って対岸の山には入る林道があったのでその道を入ってみると、路盤を越える跨線橋があり、山の中を走る路盤を見渡すことが出来た。

再び道道に戻って対岸の路盤を見ながら走る。木々の間から路盤ははっきり見えるのだが、対岸に渡る橋がないので路盤に近づくことが出来ない。

しばらく進んで線路跡が第3大曲トンネルに向かって離れていったあと、対岸に渡る橋があったので行ってみた。この道をしばらく登っていくと、第3大曲トンネルの上に出た。トンネルの上からは雄大な景色の中を進んできて、橋梁を渡ってトンネルに入る路盤をはっきりと見ることが出来た。ここからの眺めは素晴らしいので出来れば見て欲しいと思う。ここへの道は道道の旧道なので砂利が敷き詰められていて林道に比べれば遙かに走りやすいので通常の車で大丈夫ではないかと思う。ただし熊が出る危険が高いと思われるのでその点は十分注意して欲しい。トンネルの下の路盤に下りようと思えば下りられそうだったが、天候があいにくの雨で滑りやすかったし、このような日は雨で音がかき消されて熊に聞こえないので、熊にばったり会う可能性が高いため無理をするのはやめてさっさと戻ることにする。

第3大曲トンネルの先にあった枝幸町と歌登町を隔てる山を越えていた第2大曲トンネルは道道のトンネルとして再利用されている。先ほど通った道道は普通に利用できるような道ではなかったのでこのトンネルが出来ることによって相当便利になったといえ、未成線もこのように役に立って嬉しく思う。

第2大曲トンネルを抜けると程なくしてきた未大曲駅となる予定だったようだが、駅予定地ははっきりしなかったので詳しくは調べないで先に進む。


目次ページへ